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映画『あの人が消えた』ネタバレ解説レビュー【失踪事件の真相とは・あらすじ・キャスト】

次々と住人が姿を消すという不気味な噂のある建物。

そこで働く一人の配達員が、些細な違和感から事件の深淵へと引き込まれていく。

観客の予想を何度も裏切る展開と、クセの強い住人たちによる群像劇が魅力の一本です。

「誰が怪しいのか」

「何が真実なのか」

最後まで目が離せない先読み不可能のサスペンス作品を徹底解説します。

映画『あの人が消えた』公式サイト

※本ページはネタバレを含みます。

※本ページはプロモーションが含まれています。

 

 

 

作品概要

映画名:『あの人が消えた』

公開日:2024年9月20日

監督・脚本:水野格

上映時間:約104分

ジャンル:ミステリー/サスペンス

失踪の噂が絶えないマンションを舞台にしたオリジナル作品。

配達員の青年が住人の秘密を知ったことから事件へ巻き込まれていく物語となっています。

 

主な出演者(キャスト)

役名 キャスト 役どころ
丸子 高橋文哉 コロナ禍で配達員を志した青年。4年目でも仕事に慣れず、推しのWEB小説の更新だけが楽しみ。物語の主人公。
小宮 北香那 最近205号室へ越してきた物静かな女性。丸子に小説原稿を見られ、推し作家「コミヤチヒロ」と疑われる。
長谷部 坂井真紀 猫と暮らす301号室の住人。詮索好きでおしゃべり。島崎に関する噂を丸子へ提供する。
沼田 袴田吉彦 圧の強い303号室の住人。島崎を理由に早く引っ越したがっている様子。
寺田 菊地凛子 警視庁の捜査官。丸子の担当マンションで起きている事件に疑念を抱き捜査を進める。
島崎 染谷将太 302号室の住人。不気味な雰囲気で挙動不審。小宮のストーカーではないかと疑われる人物。
荒川 田中圭 丸子の先輩配達員。小説家志望。面倒見がよく陽気だが、例え話が独特で分かりづらい。


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全編ストーリー(完全ネタバレ解説)

消える住人の噂があるマンション

配達員の丸子(高橋文哉)は「次々と人が消える」と噂されるいわくつきマンションの担当になる。

毎日のように荷物を届けて出入りするうち、205号室の住人・小宮(北香那)に目が留まる。

ある日、荷物を届けた際、部屋の中に書きかけの原稿が見えたことで「もしかしてこの人、自分が読んでいるWEB小説の作者では?」と察する。

推しの小説家かもしれない女性への憧れを、密かに募らせていく。

 

浮上するストーカー疑惑

しかしその頃、同じマンションの住人・島崎(染谷将太)に不穏な噂が立つ。

島崎は挙動不審で、小宮のストーカーではないかと疑われていた。

丸子は心配になり、先輩配達員で小説家志望の荒川(田中圭)に相談、調査を始める。

すると証言はどれも異様だった。

 

<証言>

・沼田(袴田吉彦)「島崎が大声で揉め、血まみれの女もいた」

・巻坂(中村倫也)は「気絶した小宮を島崎が部屋へ運んでいた」

・長谷部(坂井真紀)は「島崎が血痕だらけでベランダで煙草を吸っていた」

 

さらに丸子自身も、小宮の部屋のドアノブを激しく回す島崎を目撃していた。

不安が頂点に達した丸子は、小宮の部屋へ向かう。

そして――

そこには島崎の姿があった。

 

説明

場面が切り替わり、丸子・荒川・小宮・島崎の4人が机を囲んで座っている。

心配した荒川も駆けつけて来たようだ。

 

そこで小宮は衝撃の話を始める。

「自分と島崎は公安警察の潜入捜査官」

このアパートには選挙妨害を狙う爆破犯=テロリストが潜伏しているという。

 

小宮の本名は【須藤(どう)】

島崎の本名は【別府(っぷ)】

上司は【寺田(らだ)】

丸子が落としたメモを携帯番号と勘違いしてかけた先の【梅沢富美男(めざわとみお)】は無関係で、

警官の【相馬(うま)】にも公安であることは説明済み。

 

そしてテロリストは巻坂だという。

巻坂は可燃ごみに金属を混ぜて捨て、仲間がそれを回収して別の場所で爆弾を組み立てていた。

その現場を押さえ別府が巻坂を逮捕。

爆破事件は未然に解決した。

 

丸子が気付いた「頭文字」

事件解決を聞き安心した丸子。

ふと部屋の本棚を見ると、須藤・別府、などの名前が目に入る。

その瞬間、丸子は思い出す。

推し作家コミヤチヒロのWEB小説「スパイ転生!」の最新回。

そこでは、登場人物の頭文字がトリックの鍵という仕掛けが使われていた。

 

小宮の説明に登場した人物の頭文字を並べると、

す・べ・て・う・そ

「すべて嘘」

 

丸子はとっさに物を落として荒川に警告。

ファイルを投げた瞬間、テーブルの下で小宮にナイフを突きつけていた島崎を荒川が取り押さえる。

警察が到着し、事件は解決した。

 

島崎の正体

島崎の正体は連続殺人犯。

小宮の正体は本当にWEB小説家コミヤチヒロ。

島崎に脅され、部屋に監禁されていた。

彼女はこのマンションで3人目の犠牲者になる寸前だった。

 

そして明かされる最大の真相

丸子と荒川は現場で警察から事情聴取を受ける。

女性住人・流川翼が行方不明になっており、島崎が殺害していたことが判明。

さらに警察は言う。

「これは連続殺人事件だ」

 

2人目の犠牲者は小宮の部屋の浴槽にいる、と。

丸子が浴室を覗く。

そこにいたのは、丸子自身の遺体だった。

 

丸子はすでに死んでいた

丸子はこの部屋に入った直後、隠れていた島崎にすでに殺されていた。

その後の会話も、調査も、推理もすべて、死を受け入れられなかった丸子の霊がその場に留まり見聞きしていた出来事だった。

島崎逮捕の決定打となった「物を落とす」「ファイルを投げる」は丸子の霊による心霊現象だった。

 

最後の別れ

最後に丸子は「さ・よ・な・ら」の言葉を残して消えていく。

そして画面にはタイトルが表示される。

『あの人が消えた』

 

成仏した丸子の行先は・・・

まさかの小宮が執筆していたWEB小説「スパイ転生!」の世界。

本当に「転生」したのだった。

 

仕込まれていた巧妙な伏線とオマージュ

住人の名前の頭文字が示していた主人公の運命

物語の序盤、配達員の丸子が最初に訪ねていく住人たちを順番に並べると、

  • 巻坂健太

  • 流川翼

  • 小宮千尋

  • 長谷部弘美

  • 島崎健吾

  • 沼田隆

となる。

この名前の頭文字をつなげると「まるこはしぬ」という言葉になる。

つまり映画は、主人公がすでに死んでいるという最大の真相を、序盤の時点で名前の並びという形で明確に提示していたことになる。

つまり映画自体が、小宮の小説と同じ方法で観客に真相を暗示していたという、極めてメタ的な構造になっている。

 

丸子の名前は名作映画への明確なオマージュ

さらに主人公のフルネーム、丸子夢久郎(まるこ・むくろう)

この名前は読み替えると、マルコム・クロウという発音に近くなる。

マルコム・クロウは、映画 シックス・センス の主人公の名前であり、同作でもまた、主人公が自分の死に気付かないまま物語が進行するという構造が用いられている。

つまり本作は、単に似たトリックを使ったのではなく、最初から名前の時点でその既存の仕掛けを観客へ提示していたことになる。

このネーミングは、物語の核心を示すヒントであると同時に、映画史上有名などんでん返し作品への明確なリスペクトでもある。

 

まとめ

『あの人が消えた』は、ラストの衝撃だけでなく、序盤から名前や構造に真相を隠していた再視聴したくなるタイプのミステリーであり、その作り込みの緻密さこそ本作の最大の魅力と言えるだろう。

 

 

 

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