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映画『仮面病棟』全編ネタバレ解説レビュー【衝撃の真相とラストの意味を徹底考察・あらすじ・キャスト】

 

 

映画『仮面病棟』は、現役医師でもある作家・知念実希人のベストセラーミステリーを映画化したサスペンス作品です。

主演は坂口健太郎、ヒロインに永野芽郁。

ピエロの仮面をかぶった犯人による病院占拠事件から始まる物語は、やがて病院そのものの闇へと迫っていきます。

この記事では映画『仮面病棟』の作品情報、出演者、ストーリーをネタバレありで詳しく解説しながら、作品が伝えたかったテーマまで徹底レビューしていきます。

※本ページはネタバレを含みます。

※本ページはプロモーションが含まれています。

作品概要

映画『仮面病棟』は、作家・知念実希人の同名小説を原作としたミステリー映画です。

元精神科病院を舞台に、仮面の犯人による籠城事件と、病院に隠された秘密を描いたノンストップ脱出サスペンスとなっています。

公開日:2020年3月6日

上映時間:114分

監督:木村ひさし

原作:知念実希人『仮面病棟』

脚本:知念実希人/木村ひさし

配給:ワーナー・ブラザース映画

制作:FINE Entertainment

 

出演者 主なキャスト

登場人物 キャスト 役柄
速水秀悟 坂口健太郎 事件当日に勤務を代わった一夜限りの当直医。
川崎瞳 永野芽郁 仮面の凶悪犯に撃たれ、病院に拉致された女子大生。
田所三郎 髙嶋政伸 田所病院の病院長。
佐々木香 内田理央 田所病院の看護師。
東野良子 江口のりこ 田所病院の看護師。
小堺司 大谷亮平 当直を交代した速水の先輩医師。普段は府中第一病院に勤務。
宮田勝仁 笠松将 田所病院の理学療法士。
小堺洋子 藤本泉 小堺司の妹で、速水の恋人。
川崎菜緒 朝倉あき 瞳の姉。
角倉 丸山智己 警視庁捜査一課管理官。
金本 鈴木浩介 事件を担当する刑事。
国平義央 小野武彦 元総理大臣。

ほか


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全編あらすじネタバレ解説

物語は、テレビニュースが「田所病院立て籠もり事件」を報じる場面から始まる。

この事件では4人が死亡し、唯一の生き残りの人物が警察署で事情聴取を受けていた。

金本刑事は、その生存者から昨夜病院で起きた出来事の全てを聞き出そうとしていた・・・

 

場面は事件の前へ。

田所病院の駐車場では、医師の小堺(大谷亮平)が友人の速水(坂口健太郎)に当直を代わってほしいと頼んでいた。

速水と小堺が会うのは、小堺の妹・洋子(藤本泉)の葬式以来、3か月ぶりだった。

職員入口の前では、理学療法士の宮田(笠松将)が「当直医はバイト代が高い」と皮肉を言いながら2人に声をかける。

 

この田所病院はどこか奇妙な造りをしていた。

手術室の扉は鎖で閉じられており、階段の入口には精神病院だった頃の名残で鉄格子が設置されている。

入院病棟は3階と4階にあり、合計64人の患者が入院しているという。

速水はエレベーターで4階へ向かい、ナースステーションで看護師の東野(江口のりこ)と、寿退職のため今夜が最後の勤務となる看護師の佐々木(内田理央)に紹介される。

東野は速水に院内を案内する。

4階は14室32床で、主に認知症の患者が療養している階だという。

 

 

 

そのとき、廊下から悲鳴が聞こえる。

認知症の女性患者・加藤が、自分の人形がなくなったと騒いでいたのだった。

東野が優しくなだめ落ち着かせる。

速水は病室の名札に患者名とともに「川崎13」という番号が書かれていることに気づく。

さらに院内を案内される。

5階には院長室と資料保管室、3階は4階と同じ構造で病室が並んでおり、病院は現在64人の患者で満床状態だという。

2階には外来と治療室、そして当直室がある。

当直室には白衣と、患者を落ち着かせるためのCDが置かれていた。

東野は「何かあったら内線で呼ぶ」と言い残し、ナースステーションへ戻っていく。

 

1人になった速水は、ポケットからお守りを取り出し過去の出来事を思い出す。

それは、小堺の妹・洋子との出来事だった。

速水と洋子は車で出かけており、車内で洋子はお守りを握りながら、妊娠3か月であることを速水に打ち明ける。

しかしその直後、速水の車はトラックと衝突事故を起こしてしまう。

洋子は重傷を負う。

速水は必死に小堺へ電話をかけ、一番近い田所病院へ搬送してほしいと頼むが、なぜか受け入れ許可が下りなかった。

結果、洋子は命を落としてしまう。

 

その頃、別の場所では事件が起きていた。

ピエロの仮面をかぶった男がコンビニに押し入り、強盗を行う。

さらに入口で偶然居合わせた女子大生を撃ってしまう。

 

夜、当直室で畳に寝転んでいた速水は、内線電話の音で目を覚ます。

東野から「1階に来てほしい」と呼び出される。

1階へ行くと、東野と佐々木、そして腹部から血を流す若い女性、川崎瞳(永野芽郁)がソファーに座っていた。

テレビでは、ピエロの仮面をかぶったコンビニ強盗事件のニュースが流れている。

すると突然、そのピエロの男が銃を持って現れる。

「その女を治療しろ」

男は銃を向けながら速水に命令する。

女性の腹部には銃創があり、速水はすぐに手術室を使う必要があると判断する。

東野が鍵を開けると、長い間使われていないはずの手術室には、なぜか最新鋭の医療設備が整っていた。

速水はそこで女性の傷を縫合する。

その間に、田所院長(髙嶋政伸)がゴルフクラブを持ってピエロに襲いかかろうとするが、すぐに気づかれてしまう。

ピエロは銃で脅し、田所から会計にあった現金を奪う。

田所は「朝5時には引き継ぎの職員が来る。今のうちに出ていけ」と言うが、ピエロは病院に留まり続ける。

ピエロは瞳以外の全員から携帯電話を取り上げ、全員を上の階へ移動させる。

さらに階段の鉄格子を手術室の鎖で封鎖し、エレベーターは自分が監視すると宣言する。

その後、ピエロはエレベーターで3階へ向かい、306号室の「新宿11」という患者のベッドを確認する。

2階ナースステーションの電話はすでに使えなくなっていた。

速水は警察に連絡すべきだと主張するが、田所は「男の言う通りにしろ」と命じる。

その後、田所・東野・佐々木は患者の様子を見に上階へ行く。

 

病棟から唸り声が聞こえる。

速水と瞳が駆けつけると、3階の老人患者の腹部手術の縫合糸が切れていた。

そこへ田所たちも来て処置を行う。

しかし速水は「手術室は使われていないはずなのになぜこんな手術跡があるのか?」と疑問を抱く。

速水と瞳はナースステーションでカルテを確認する。

この病院では、身元不明患者を発見された場所と番号で呼ぶ仕組みになっていた。

「新宿11」は3か月前の深夜、腹部の手術を受けていた。

担当は田所、東野、佐々木の3人。

さらにカルテには4階の「池袋08」と「川崎13」にも同じ深夜手術の記録があった。

速水は、この病院に何か隠された秘密があるのではないかと疑い始める。

その後、速水は電池切れの忘れ物の携帯電話を見つける。

その時、認知症の患者が話しかけてきたため速水と瞳はその患者を病室へ戻す。

そこへピエロが階段を降りてくる。

2人はとっさに病室に隠れる。

認知症の患者がピエロに話しかける。

ピエロは病室に入るが、速水たちに気づかずエレベーターで去っていく。

速水と瞳は5階へ向かう。

院長室は荒らされており、田所と元首相の写真が落ちていた。

資料保管室は鍵がかかっている。

その時、階段の下から田所と佐々木の会話が聞こえてくる。

「問題はない」

その直後、速水と瞳は東野に見つかってしまう。

2人は院長室へ連れていかれ、そこに田所と佐々木も合流する。

 

田所は速水に疑いの目を向ける。

速水が亡くなった婚約者の件で病院を恨んでピエロと共犯なのではないかと言うのだ。

そこへピエロが現れ、その疑いを否定する。

そして田所に再び金を要求する。

田所は隠し金庫から3000万円を渡す。

しかし田所が銃を奪おうとした瞬間、ピエロはメスで田所の背中を刺す。

瞳が止めに入ると、ピエロはその場を去る。

速水は2階診察室で田所の治療を行う。

瞳は速水に「自分も姉を亡くしている」と話し、彼の気持ちがわかると語る。

その時、東野が瞳に耳打ちする。

瞳は「気をつけて。あいつだけじゃない」と言われたと速水に伝える。

速水は、洋子のお守りを瞳に渡す。

「持っていると勇気が出る」

その直後、ピエロがエレベーターで2階に現れる。

2人はナースステーションに隠れるが、見つかってしまう。

瞳は連れ去られ、速水は殴られて気絶する。

 

しばらくして目を覚ますと、病院内は静まり返っていた。

速水は急いで瞳の姿を探し始める。

すると、院内の一室で衝撃的な光景を目にする。

看護師の東野が、すでに息絶えて倒れていたのだ。

その場には血痕が残っており、ついさっきまで誰かが争っていたことがわかる。

速水は東野の死にショックを受けながらも、瞳の安否を確かめるため病院内を探索する。

 

 

 

やがて速水は、院長室にある資料保管室の存在を思い出す。

そこには、この病院の秘密を示す資料が保管されている可能性があると考えた。

速水は鍵を探し、資料保管室へと侵入する。

室内には大量のカルテや書類が保管されていた。

そこで速水は、驚くべき事実を知る。

この病院では長年にわたり、身元不明の患者を利用した違法な臓器移植手術が行われていたのだ。

身元がわからない患者を「新宿11」「池袋08」「川崎13」など、発見場所と番号で管理し、彼らから腎臓を摘出する。

そして、その腎臓を高額で富裕層の患者に移植していた。

この病院は、闇の臓器売買の拠点だったのである。

速水は、田所院長が手術室を「使っていない」と言いながら最新設備を維持していたのかを理解する。

その頃、瞳はピエロの男と対峙していた。

 

しかし、ここで事件の真相が徐々に明らかになっていく。

実は、ピエロの男の目的は単なる強盗ではなかった。

彼はこの病院で行われている違法臓器移植の証拠を手に入れるため、立てこもり事件を起こしていたのだ。

コンビニ強盗も、世間の注目を集めるための偽装だった。

警察に捕まった際に違法臓器移植の証拠を提出し、病院の犯罪を暴く。

それが彼の計画だった。

だがその裏で、もう一つの計画が進んでいた。

 

やがて院長の田所が再び姿を現す。

田所は、この病院で行ってきた臓器移植について悪びれる様子もなく語る。

富裕層や権力者の命を救うためなら、身元不明の人間の命など犠牲になっても構わない。

それが田所の考えだった。

速水はその言葉に激しく反発する。

命に価値の差などあるはずがない。

医師として、その考えは絶対に許せないものだった。

やがて病院の外では警察が包囲を始める。

混乱の中、田所は銃を手に入れ、証拠を隠すため全員を殺そうとする。

速水はとっさに火災報知器を作動させ、スプリンクラーを作動させることで混乱を起こす作戦を取る。

水が降り注ぐ中、銃声が響く。

その後、警察が病院へ突入し、事件は終結する。

 

速水が意識を取り戻したとき、事件はすでに終わっていた。

警察の発表によると、この事件は理学療法士の宮田が起こしたものだという。

宮田は病院の秘密を知り、復讐のために立てこもり事件を起こした。

そして田所と佐々木を殺害し、その後自殺したとされていた。

だが速水はその説明に強い違和感を覚える。

速水は病室を見回る中である事実に気づく。

病室のベッドには「川崎13」と書かれたプレートがあり、そこに瞳が患者として横たわっていたのだ。

その瞬間、速水はすべてを理解する。

 

瞳と姉は、過去に交通事故に遭い、この田所病院に搬送されていた。

そのとき、瞳は知らないうちに腎臓を摘出されていた。

さらに姉は、元首相の移植手術のドナーとして命を奪われていたのだった。

つまり瞳は、被害者だったのである。

瞳は姉を殺された復讐のため、そして病院の犯罪を暴くために、宮田と協力して今回の事件を計画していた。

ピエロの男は、その計画の一部だった。

最終的に瞳は、自分が「川崎13=1(ひと)3(み)」という患者として再び病院に戻ることで、事件の真相を隠した。

彼女はすべてを終えた後、静かに目を閉じている。

速水はその姿を見つめながら、何も言うことができなかった。

事件は終わった。

しかし、この病院で起きていた恐ろしい真実は、簡単に消えるものではない。

 

この作品が伝えたかったこと

『仮面病棟』が描いているテーマは、「命の価値は誰が決めるのか」という問題です。

田所院長は「生きる価値のある人間とない人間がいる」と言いました。

これは社会の格差を象徴する言葉です。

富裕層の命を救うために、身元不明の人間の命を犠牲にする。

その構図は、現実社会の不公平を強く皮肉っています。

一方、瞳の復讐もまた、正義とは言い切れません。

彼女の行動は犯罪でありながら、観客には理解できてしまう。

この映画は、

  • 医療倫理

  • 社会格差

  • 復讐と正義

という重いテーマを、サスペンスの形で描いた作品と言えるでしょう。

 

まとめ

映画『仮面病棟』は、密室型サスペンスとして始まりながら、物語が進むにつれて医療の闇と社会の歪みを暴いていく作品です。

ピエロの仮面の男による立てこもり事件は、実は病院が隠していた臓器売買を暴くための計画でした。

そして最後に明かされる、川崎瞳の復讐というもう一つの真実。

一夜の事件の裏には、多くの人間の絶望と怒りが隠されていたのです。

サスペンスとしての緊張感だけでなく、社会的テーマも考えさせられる作品でした。

 

 

 

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