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映画『サユリ』全編ネタバレ解説レビュー【恐怖と狂気が暴走する最恐ホラーの真相・あらすじ・キャスト】

 

 

日本ホラー界で独特の存在感を放つ漫画家、押切蓮介の代表作を実写化した映画『サユリ』

監督を務めたのは『貞子VS伽椰子』などで知られるホラーの名手、白石晃士。

夢のマイホームに引っ越した一家を襲う不可解な恐怖。

そして、その家に潜む少女の霊「サユリ」

しかしこの映画は、ただのJホラーでは終わりません。

物語は途中から予想外の方向へと暴走し、観る者の常識を覆す展開へと突入していきます。

この記事では、映画『サユリ』の作品概要、キャスト、ストーリーをネタバレ込みで徹底解説し、この作品が伝えたかったテーマまで詳しく考察していきます。

※本ページはネタバレを含みます。

※本ページはプロモーションが含まれています。

作品概要

項目 内容
作品名 サユリ
公開日 2024年8月23日
監督 白石晃士
原作 押切蓮介
脚本 安里麻里、白石晃士
上映時間 約108分
ジャンル ホラー
配給 ショウゲート

映画『サユリ』は、累計発行部数20万部を突破した押切蓮介の同名ホラー漫画を原作とした作品です。

夢のマイホームに引っ越した一家を襲う恐怖を描くJホラーでありながら、物語の後半ではこれまでのホラー映画の常識を覆す大胆な展開が用意されています。

 

出演者(キャスト)

  • 南出凌嘉(神木則雄)

  • 近藤華(住田奈緒)

  • 梶原善(神木昭雄)

  • 占部房子

  • きたろう

  • 森田想

  • 猪股怜生

  • 根岸季衣

ほか


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全編あらすじネタバレ解説

物語は、ある家庭の異様な光景から始まる。

廊下で母親の九城美里が食事を持ち、閉ざされたドアの前で優しく声をかけている。

「たまには一緒に食べませんか?」

しかし部屋の中には大量のお菓子の袋が散乱し、太った少女・九城小百合(=サユリ)が荒々しく物を投げつけている。

やがて小百合はドアを開けて姿を現し、手に持った釘抜きを母親の前に突き出す。

 

それから10年後。

父・昭雄、母・正子、高校生の長女・径子、中学生の長男・則雄、小学生の次男・俊。

さらに祖父・章造と祖母・春枝も同居することになり、神木一家は郊外の一軒家へと引っ越してきた。

昭雄は念願のマイホームを手に入れ、誇らしげに「夢のマイホームだ」と語る。

しかし径子は「ちょっとボロい」と率直な感想を口にする。

祖母の春枝は認知症気味で、正子と径子を取り違えてしまうほどだった。

部屋割りを決める中、径子は1階の部屋を、則雄と俊は2階の部屋を選ぶ。

俊はこの家にどこか不気味な気配を感じ「この家、ちょっと怖い」と呟くが、則雄はベランダから見える景色を気に入る。

その夜、家の電気が突然消える。

 

食卓では家族が引っ越し祝いの昼食を囲む。

俊は「前のアパートに戻りたい」と弱音を吐くが、祖父の章造は「一緒に住めて嬉しい」と笑う。

そんな中、春枝は吹き抜けの上をじっと睨んでいた。

夜になると、奇妙な現象が次々に起こり始める。

径子が寝ていると、テレビが突然つき、消してもまたつく。

その時、部屋の中に太った女の影が現れる。

翌朝、父の昭雄も径子も疲れ切った顔をしていた。

しかし生活は続き、子どもたちは学校へ、昭雄は仕事へ向かう。

 

 

 

学校では則雄が眠気に襲われ、授業中にあくびをして教師に注意される。

昼休み、屋上にいた則雄に、別のクラスの女子・住田奈緒が初めて声をかけてきた。

「最近何かあった?疲れているようだけど」

則雄が中古の家に引っ越したことを話すと、住田は真剣な顔で忠告する。

「気をつけて」

その夜、径子の部屋では再びテレビが勝手につく。

そしてついに、少女の姿が現れ、少女は径子の手を掴んだ。

 

深夜、俊がトイレに行くと、廊下に姉の径子が立っていた。

しかし様子がおかしい。

突然、径子は俊の頭を柱に打ち付ける。

俊の鼻から血が流れ、径子もまた自分の頭を柱に打ちつける。

騒ぎを聞きつけた家族が集まり、昭雄は二人を病院へ連れていく。

その頃、春枝は鏡の中に太った女の姿を見ていた。

 

夜、悪夢にうなされて目を覚ました昭雄は子ども部屋へ向かう。

そして径子の部屋に入ると、床には大量のお菓子の袋が散乱していた。

次の瞬間、太った女が現れ、釘抜きで昭雄を殴り倒す。

翌朝、昭雄は径子の部屋で遺体となって発見された。

死因は心筋梗塞とされた。

 

家には不穏な空気が漂い続ける。

祖母の春枝は、昭雄の死を理解できず「昭雄はどこへ行った?」と尋ねる。

則雄が「父ちゃんは死んだ」と言うと、春枝は突然機敏な動きで則雄を組み伏せた。

そしてその直後、祖父の章造が庭を掘っている最中に倒れ心不全で亡くなる。

神木家の遺影は二つに増えた。

住田は則雄に「小さい女の子の霊が見える」と告げ、それは神木家の中にいるという。

そして悲劇は加速する。

深夜、俊が階段で姿を消し、吹き抜けから落下して死亡。

続いて径子が発狂し、則雄に助けを求めながら自分の首を切って自殺する。

さらに母の正子も自室で首を絞めて命を絶つ。

一夜にして神木家は壊滅した。

 

家に残ったのは則雄と祖母の春枝だけだった。

しかし春枝は言う。

「夢じゃなかったか。皆死んだか?」

そして静かに続けた。

「さっきのあれを、わしらで地獄送りにするんじゃ」

 

認知症気味だった春枝は人が変わったようにハキハキとし、家を徹底的に掃除させ、則雄に体力づくりを命じる。

走る。

太極拳をする。

よく食べ、よく眠る。

命を濃くすることが霊に対抗する力だという。

やがて庭を掘ると、埋められていたカバンや靴、そして九条小百合の生徒手帳と頭蓋骨が見つかる。

この家には、少女・九条小百合の怨霊が住み着いていた。

小百合は父親から虐待を受け、家族によって殺された少女。

死後、怨念となり、この家を呪い続けていたのだ。

 

春枝は小百合の家族を拉致して連れてくる。

そして小百合の父・母・妹を問い詰める。

「お前らが小百合を殺したな」

父は金で解決しようとするが、春枝は容赦なく暴力を振るう。

やがて小百合の霊が現れ、父と妹を殺す。

母親の目も潰される。

 

小百合は巨大な怨念の姿となる。

その中には、連れ去られた住田奈緒も飲み込まれていた。

則雄は叫ぶ。

「俺は住田が好きだ!」

「住田とやりたい!」

その想いを力に、触手の中へ手を伸ばす。

住田も手を伸ばし、則雄は彼女を引き戻すことに成功する。

そして春枝が太極拳で小百合の怨念を砕く。

最後に、小百合の母が少女を抱きしめ謝罪する。

その瞬間、怨念は消えた。

小百合の後ろには、死んだ神木家の家族たちの姿があった。

彼らもまた、則雄たちを守っていたのだった。

 

事件後、則雄と春枝はアパートへ引っ越す。

春枝は再び認知症の状態に戻っていた。

則雄は春枝の病院の近くの学校に通っているので住田とは別の学校になったが、則雄に会いに来ていた。

そして、住田が笑いながら言う。

「あの時、私とやりたいって言ったでしょ?」

則雄は照れながら答える。

「言いました」

笑い合い、長い恐怖の物語は終わる。

 

この作品が伝えたかったこと

① 恐怖の正体は「人間」

霊の恐怖よりも、むしろ人間の狂気の方が恐ろしい。

これは押切蓮介作品に共通するテーマでもあります。

 

② 被害者と加害者の境界

サユリは恐ろしい怨霊ですが、その原因は人間の残酷さでした。

つまりこの物語は「誰が本当の怪物なのか」という問いを投げかけています。

 

③ Jホラーの破壊

従来のJホラーは

  • 幽霊が圧倒的に強い

  • 人間は逃げるしかない

という構造でした。

しかし本作は「人間が幽霊に逆襲する」という大胆な展開で、その常識を壊しています。

 

まとめ

映画『サユリ』は、押切蓮介の原作の持つ狂気とユーモアをそのまま映像化した異色のホラー映画です。

前半は王道のJホラーとして進みながら、後半では予想外の展開で観客を驚かせる構成が大きな魅力となっています。

恐怖、狂気、そして復讐。

単なる心霊映画ではなく、人間の闇と怒りを描いた異色のホラー作品として、強烈な印象を残す一本です。

 

 

 

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